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クリスマスメッセージ
偉大なる方の誕生
聖書箇所:イザヤ書9章6節 【新改訳聖書2017】
ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。
【口語訳聖書】ですと、
ひとりのみどりごがわれわれのために生れた、 ひとりの男の子がわれわれに与えられた。 まつりごとはその肩にあり、 その名は、「霊妙なる議士、大能の神、 とこしえの父、平和の君」ととなえられる。
歴史背景
紀元前734年 - アラム(アラム王レツィン)とイスラエル(イスラエル王ペカ)がユダ王国に攻撃を仕掛け、ユダは苦しみます。
アハズ王の統治初期に、アラムとイスラエルがユダ王国に対して侵攻を行いました。この攻撃はアハズ王にとって大きな脅威でした。アラムとイスラエルの連合軍はユダに侵入し、首都エルサレムを包囲しました。アハズ王は非常に困難な状況に立たされ、彼の王国は混乱と不安に満ちていました。
紀元前732年 - アハズはアッシリアの王ティグラト・ピレセル3世に助けを求め、アッシリアの保護下に入ります。アハズ王はアラムとイスラエルに対抗するため、アッシリアの王ティグラト・ピレセル3世に助けを求める決断を下しました。アハズはアッシリアに使者を送り、アッシリアの保護下に入る条件で援助を請いました。ティグラト・ピレセル3世はこの要請を受け入れ、アッシリアの軍隊を派遣してアラムとイスラエルを撃退し、ユダ王国を支援しました。
この出来事により、アハズ王はアッシリアの傘下に入ることとなり、ユダ王国はアッシリアの支配下に置かれました。アハズの決断はユダをアラムとイスラエルの攻撃から救った一方で、アッシリアの依存という新たな問題を引き起こしました。アハズの死後、彼の息子ヒゼキヤ王がアッシリアの支配からユダを解放するために努力することとなります。
余談・・・その後の北王国イスラエル(現在ではイラク、シリア、トルコ、イラン、および周辺の地域に居住している)
アッシリアによる滅亡
イスラエル王国はアハズ王の時代にアッシリアに侵攻され、紀元前722年から紀元前721年にかけて、アッシリアのシャルマネセル5世によって滅ぼされました。この出来事は、イスラエルの十支族の一部をアッシリアに強制移住させるなど、イスラエルの王国が完全に壊滅したことを意味しました。
アッシリアによる占拠
アッシリアはイスラエルを占領し、イスラエルの北部領域をアッシリアの支配下に置きました。イスラエル王国は事実上消滅し、アッシリアの支配下に組み込まれました。
アッシリアによる人口転送
アッシリアはイスラエルの一部の住民をアッシリアの他の地域に強制的に移住させました。これにより、イスラエルの十支族の多くが散らばり、失われた十支族の「失われた十二支族」伝説の起源となりました。
サマリア人の登場
イスラエル王国の首都サマリア(Samaria)地域に住む人々は、しばしば「サマリア人」と呼ばれました。彼らはアッシリア支配下で自らの文化と宗教を維持しましたが、彼らの歴史はアッシリア支配の影響を受けたものであり、イスラエル王国の独立した存在とは異なりました。
イスラエル王国はアッシリアによる侵攻と滅亡によってその独立性を失い、アッシリアの支配下に入りました。その後の歴史において、イスラエル王国の王国としての存在は復活せず、失われた十二支族の一部は異なる地域に散らばったとされています。
イザヤ書9章の預言からイエス・キリストの誕生までの時間は、おおよそ約700年から800年ほど経過しました。
「ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。」
イザヤの活動年表
1. 紀元前8世紀中頃 - イザヤの生誕
イザヤはユダ王国で生まれ、預言者としての使命を受けました。
2. 紀元前740年頃 - ユダ王国での預言の開始
イザヤは預言者としての任務を開始し、ユダ王ウジヤの治世下で預言活動を行いました。
3. 紀元前732年 - アハズ王の時代
イザヤはユダ王アハズに対して預言を行い、アッシリアの侵略について警告しました。
また、メシアの到来を予言しました(イザヤ書7:14)。
4. 紀元前701年 - セネケリブの侵攻
イザヤはアッシリアの王セネケリブによるユダ王国への侵攻時に預言を行い、
神の助けによってユダを守るとのメッセージを伝えました。
5. 紀元前687年 - ヒゼキヤの病気と回復
イザヤはユダ王ヒゼキヤの病気と回復についての預言を行い、
ヒゼキヤの信仰を励ました。
6. 紀元前7世紀後半 - イザヤ書の成立
イザヤの預言がまとめられ、イザヤ書として収められました。
7. 不明 イザヤの死
イザヤの死についての具体的な年代は伝えられていませんが、
彼の預言とメッセージは後世に伝えられ、影響を与えました。
まつりごと、主権者
主権(政権、支配権)はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神(強大な、強力な)、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。 新改訳聖書2017
まつりごとはその肩にあり、 その名は、「霊妙なる議士、大能の神、 とこしえの父、平和の君」ととなえられる。口語訳